

- 違いは4つ。手動でミルクを泡立てられるか/メニューの選び方/朝の便利機能/細かい仕様
- ミルクジャグで自分で泡立てる機能があるのはトップ(ECAM45760B)だけ。イーヴォ(ECAM46860W)には手動で泡立てる手順が説明書に無い
- カップウォーマーとオートスタート(時刻で電源が入る)もトップだけ
- 逆にイーヴォはドッピオ+やスペシャルティなど、トップに無いメニューを持ち、ウォーターフィルターが最初から付属する
まず共通点:本体の箱としてはほぼ同じ
違いを並べる前に、同じところを先に片付けます。ここを誤解したまま比べると、あるはずのない差を探すことになります。
数値は両機種の取扱説明書の仕様ページ(ともに41ページ)に記載されているものです。
| 項目 | カプチーノ トップ ECAM45760 | カプチーノ イーヴォ ECAM46860 |
|---|---|---|
| 外形寸法 | 幅260×奥行460×高さ360mm | 幅260×奥行460×高さ360mm |
| 水タンク容量 | 2L | 2L |
| ミルクコンテナ容量 | 600mL | 600mL |
| 豆ホッパー容量 | 370g | 370g |
| 消費電力 | 1450W | 1450W |
| ポンプ圧 | 15気圧 | 15気圧 |
| カス受け容量 | 最大20杯分 | 最大20杯分 |
寸法が1mmも違いません。設置スペースの検討をどちらか片方で済ませて構わない、ということです。コーヒー粉からの抽出も、カフェ・ジャポーネも、コーン式グラインダーも両方にあります。
つまり「新しいほうが大きい」「新しいほうがタンクが増えた」という話ではありません。差は機能の内訳に集中しています。
違い1:手動でミルクを泡立てられるのはトップだけ
これがいちばん大きい差で、しかもカタログの比較表では見落としやすいところです。
トップにはスチームボタンとフロッサーがある
カプチーノ トップの取扱説明書には「スチームで牛乳を泡立ててカプチーノをつくる」という章があります(23〜24ページ)。ミルクジャグに牛乳を入れ、給湯ノズルに付いたフロッサーを差し込み、スチームボタンで自分で泡立てる手順です。上手に泡立てるコツまで図解されています。
もちろんミルクコンテナを使った全自動の抽出もできます。全自動に任せる日と、自分で立てる日を1台で切り替えられる。これがトップの持ち味です。
イーヴォの説明書には、その章そのものが無い
カプチーノ イーヴォの取扱説明書には、ミルクジャグで手動で泡立てる章がありません。部品の名称一覧にもフロッサーが出てきません。ミルクは、ミルクコンテナのフロス調整つまみで泡の量を決めて、自動で抽出する方式に一本化されています。
泡立ての練習をしたい、ラテアートをやってみたい。そう考えている方にとって、この差は価格差より重い意味を持ちます。


手動フロッサーの使い方そのものは、同じ仕組みを持つディナミカの記事で手順を追って解説しています。トップを選んだ場合の操作感はここで想像がつきます。
→ディナミカのカプチーノの作り方!フロス調整つまみとフロッサーの使い方
違い2:メニューの選び方が別物、メニューの顔ぶれも入れ替わる
操作パネルの設計思想が違います。数が多い少ないの前に、押し方が違うと考えてください。
トップは「ボタンを直接押す」方式
カプチーノ トップのコントロールパネルには14個のタッチセンサー式ボタンが並びます。カプチーノ、カフェラテ、ラテマキアート、カフェ・ジャポーネ、1杯抽出、2杯抽出といった具合に、よく使うメニューがそれぞれ独立したボタンになっています。液晶はカタカナ表示です。
ミルクメニューはカプチーノ、カフェラテ、ラテマキアート、ミルク、フラットホワイト、エスプレッソマキアート、マイミルクの7つ。
イーヴォは「アイコンを選んで決定する」方式
カプチーノ イーヴォはディスプレイにアイコンが並び、そこから選ぶ方式です。パネル上のアイコンはミルク、ラテマキアート、カプチーノ、エスプレッソ、スペシャルティ、カフェ・ジャポーネの6つ。その先の「ドリンクメニュー」からロングコーヒー、エスプレッソラージ、ドッピオ+、カフェラテ、フラットホワイト、カプチーノMIXなどを呼び出します。
メニューの総数はデロンギ公式出品のAmazon商品ページの表記で、トップが全13メニュー、イーヴォが全12メニュー。数はほぼ同じで、中身が入れ替わっています。トップにあってイーヴォに無いのがエスプレッソマキアートとマイミルク、イーヴォにあってトップに無いのがドッピオ+・スペシャルティ・カプチーノMIXです。
操作の手数も違います。トップはボタン1押し、イーヴォはアイコンを選んで決定するぶん1手増えます。毎朝同じものを飲む人と、日によって変える人で、快適さの評価が逆になる部分です。
ドッピオ+とスペシャルティは、名前から中身が想像しにくいメニューの代表格です。どちらもデロンギ独自の呼び方で、抽出量と蒸らしの設計が違います。イーヴォを検討するなら、この2つを使うかどうかを先に決めておくと、メニュー数という曖昧な指標に振り回されずに済みます。
この2つの中身は、同じ名前のメニューを持つディナミカの記事で解説しています。
→ディナミカの6メニューの違い!スペシャルティとドッピオ+の使い分け
違い3:カップウォーマーとオートスタートはトップだけ
ここは「新しいほうに付いていると思い込みやすい」ところなので、はっきり書いておきます。
| 機能 | カプチーノ トップ | カプチーノ イーヴォ |
|---|---|---|
| カップウォーマー(天面でカップを温める) | あり | なし |
| オートスタート(設定時刻に電源が入る) | あり | なし |
| 時刻の設定 | あり | なし |
| 抽出温度の設定 | 4段階 | 3段階 |
カップウォーマーは、トップのプログラムモードで入切を設定します(28ページ)。イーヴォの説明書は、天面のカップトレイについて温め機能は無いと明記しています。
オートスタートは、時刻を設定しておくと毎日その時刻に電源が入る機能です(27ページ)。コーヒーが自動で出てくるわけではありませんが、予熱が済んだ状態で台所に立てます。イーヴォの設定項目には、時刻設定そのものがありません。
抽出温度の段階が1つ少ない
トップは4段階、イーヴォは3段階。どちらも初期設定はレベル2です。エスプレッソの適温は67〜70℃前後とされていて、一般的なドリップコーヒーより低く感じるのが普通です。ぬるいと感じたときに上げる余地が、トップのほうが1段階多いと考えてください。
ぬるさの原因は温度設定だけではありません。カップの予熱と本体の予熱のほうが効くことが多い、というのはディナミカの記事で扱っています。
→ディナミカのコーヒーがぬるい原因は3つ!抽出温度レベル4への上げ方


違い4:質量・除石灰の所要時間・付属品
最後は細かい差ですが、実際に使い始めてから効いてくるものが混ざっています。
| 項目 | カプチーノ トップ | カプチーノ イーヴォ |
|---|---|---|
| 質量 | 約11kg | 約12kg |
| 石灰の除去にかかる時間 | 約35分 | 約45分 |
| 付属のウォーターフィルター | なし | あり |
質量差は1kg。掃除のたびに本体を動かす置き方をするなら、地味に効きます。
石灰の除去はどちらも途中で中断できません。10分の差は、作業を始める時間帯の決め方に影響します。
ウォーターフィルターが最初から付くのはイーヴォ
イーヴォの仕様ページの付属品には、計量スプーン・除石灰剤・水硬度チェッカー・クリーニングブラシに加えてウォーターフィルターが入っています。トップの付属品にはウォーターフィルターがありません。
ウォーターフィルターは、除石灰の間隔を延ばすための消耗品です。買い足すと数千円かかるので、初期費用としては小さくない差になります。
→デロンギ ディナミカにフィルターは使える?除石灰が延びる仕組みと交換時期
3台目のエレッタ エクスプロアはどう位置づけるか
デロンギ公式の現行エレッタは3機種です。トップとイーヴォで迷っている方は、3台目も一度だけ見ておいてください。
| 機種 | 型番 | 公式価格 | 発売 |
|---|---|---|---|
| エレッタ カプチーノ トップ | ECAM45760B | 248,000円 | 2017年3月 |
| エレッタ カプチーノ イーヴォ | ECAM46860W | 258,000円 | 2022年3月 |
| エレッタ エクスプロア Wi-Fi | ECAM45086T | 338,000円 | 2024年9月 |
エクスプロアはコールドブリューを約5分で抽出する機能と、アプリ連携(De’Longhi Coffee Link)を持つ機種です。価格はトップより9万円高くなります。
水出しコーヒーを日常的に飲む、あるいはアプリで豆の設定を追い込みたい。この2つに強く当てはまらないなら、9万円の差は回収しにくいと考えています。迷う軸が「ミルクをどう泡立てるか」なら、候補はトップとイーヴォの2台です。
よくある質問
カフェ・ジャポーネはどちらにもありますか
あります。両方の取扱説明書に記載があり、抽出量の初期設定も約180mLで共通です。ここは判断材料になりません。
ミルクのお手入れの手間は違いますか
どちらもフロス調整つまみをCLEANに合わせてミルクノズルを洗浄する方式で、牛乳を使ったら毎回行います。手順の性質は同じです。トップはこれに加えて、手動で泡立てた日にフロッサーとスチームノズルの洗浄が増えます。
コーヒー粉は両方使えますか
使えます。どちらもパウダー投入口があり、計量スプーン1杯分を目安に投入します。粉から抽出する場合は1杯ずつになります。
除石灰剤や消耗品は同じものが使えますか
デロンギの全自動マシン用として共通の除石灰剤・ウォーターフィルターが使えます。買い替えのときに手元の消耗品が無駄になりにくいのは、同じシリーズを選ぶ利点です。
実売価格はどちらが安いですか
公式価格はトップが248,000円、イーヴォが258,000円で1万円差です。ただし通販の実売価格は時期とモールで開きがあり、公式価格の上下が逆転していることもあります。決める前に必ず現在の価格を確認してください。
トップを選ぶべき人・イーヴォを選ぶべき人
カプチーノ トップ(ECAM45760B)を選ぶべき人
- ミルクを自分で泡立ててみたい。ラテアートに興味がある
- 毎朝ほぼ同じメニューを飲む。ボタン1押しで出したい
- 起きる時刻に合わせて予熱を済ませておきたい(オートスタート)
- カップを温めてから淹れたい
- コーヒーがぬるいと感じたときに、温度をもう1段上げたい
カプチーノ イーヴォ(ECAM46860W)を選ぶべき人
- ドッピオ+・スペシャルティ・カプチーノMIXを使ってみたい
- ミルクは全自動で十分。自分で泡立てるつもりはない
- 物理ボタンが並ぶより、ディスプレイから選ぶほうが好み
- ウォーターフィルターを最初から使いたい


価格を確認してから決める
公式価格と実売価格の差は、この2台では特に大きく出ます。3モールの現在価格はこちらで確認してください。
まとめ:トップとイーヴォは「ミルクを自分で泡立てるか」で決まる
違いは4つでした。手動でミルクを泡立てられるか、メニューの選び方、朝の便利機能、そして質量と付属品の細部です。
本体の寸法・水タンク・ミルクコンテナ・豆ホッパー・ポンプ圧は完全に同じ。値段の1万円差は、性能の上下ではなく設計の向きの違いに乗っています。
決め方はこの順番です。まず自分でミルクを泡立てる気があるかを決める。あるならトップで確定。無いなら、オートスタートとカップウォーマーを使うかを考える。使うならトップ、使わないならメニューの顔ぶれが好みに近いほうへ。この2問で結論が出ます。
そもそもエレッタまで上げる必要があるのかを確かめていない方は、先にこちらを読んでください。全自動ミルクだけが目的なら、ディナミカで6万円安く収まる場合があります。

