
ICM12011Jは、デロンギの5杯用ドリップコーヒーメーカーです。最大の特徴は、紙のフィルターを使わずに淹れられるペーパーレスフィルターが付いていること。水タンクに水を入れ、フィルターに粉を入れ、ボタンを押す。基本はこれだけです。


3秒でわかる結論
- 向いている人:紙のフィルターを買い足さずに、2〜5カップを淹れたい人。アロマ機能で蒸らしながらゆっくり抽出もできる(p.8)。
- 向かない人:洗い物を食洗機に任せたい人。食器洗い機・食器乾燥機は使わないよう取扱説明書に書かれている(p.10)。
- 見落としやすい手間:約60回抽出すると石灰の除去を知らせる点滅が出る。除石灰剤は別売で、当社オンラインショップで買う前提(p.10、p.12)。
- 保温は約40分で電源が自動で切れる。おいしく飲むなら、抽出後30分以内がすすめられている(p.5、p.9)。
今回は実機レビューではなく、コーヒー器具を100以上試してきた専門家としての分析・解説です。ページ番号は、ICM12011J型の取扱説明書の印刷ページに合わせています。
デロンギ アクティブ ICM12011Jの基本仕様
| 型式番号 | ICM12011J(型式番号の後ろのハイフンとアルファベットは色番号。p.1) |
|---|---|
| 製品名称 | デロンギ アクティブ ドリップコーヒーメーカー(p.12) |
| 水タンク容量 | 最大約650mL(p.4、p.12) |
| 抽出できる杯数 | 2〜5カップ(水位計の目盛。p.4、p.7) |
| 消費電力 | 750W(交流100V、50-60Hz。p.12) |
| 外形寸法 | 幅約155×奥行約285×高さ約275mm(p.12) |
| 質量 | 約1.4kg(ガラスジャグ取り付け時。p.12) |
| 付属品 | 計量スプーン(すり切り1杯約5g。p.5、p.12) |
| 別売品 | ガラスジャグ、ペーパーレスフィルター、コーヒーマシン用除石灰剤(ボトル)(p.12) |
横幅は約15.5cmとスリムで、奥行が約28.5cm、高さが約27.5cmです。置く棚の奥行と高さは、買う前に測っておくと安心です。Amazonでは、インテンスブラック、トゥルーホワイト、パッションレッドの3色が並んでいます。色ちがいで型式番号の後ろが変わるだけで、取扱説明書は共通です。
ICM12011Jの特徴を取扱説明書で確認する
ペーパーレスフィルターで、紙フィルターを買わずに淹れられる
フィルターホルダーにペーパーレスフィルターを入れて、粉を載せる仕組みです(p.4、p.6)。繰り返し洗って使う部品なので、紙のフィルターを買い足す必要はありません。別売品として、ペーパーレスフィルターそのものも案内されています(p.12)。
使う粉は、中細挽きか中挽きです(p.5、p.7)。細挽きの粉は、フィルターの目詰まりや粉の混入につながるため、取扱説明書の故障かな?の表でも避けるよう案内されています(p.11)。
アロマ機能で、蒸らしながらゆっくり抽出できる
電源ボタンを押した後にアロマボタンを押すと、アロマランプ(緑)が点灯し、蒸らしながら抽出する間欠抽出に切り替わります(p.8)。ゆっくり抽出することで味と香りがより良くなる、と説明されていて、抽出カップ数が少ないときや濃いめに淹れたいときにおすすめ、とあります。取り消すときは、もう一度アロマボタンを押せば連続抽出に戻ります。
なお、コーヒーの濃さを段階で切り替えるレバーや、タイマー予約の機能は、取扱説明書に記載がありません。濃さを変えたいときは、アロマ機能と粉の量(p.7の表)で調整する、という考え方になります。
保温は約40分で電源が自動で切れる
抽出が終わると「ピー、ピー、ピー」と鳴って保温モードに切り替わり、約40分後に電源が自動で切れます(オートオフ。p.9)。切り忘れの心配はありません。ただ、長時間保温プレートに載せたままにすると風味が悪くなるため、抽出後なるべく30分以内に飲むようすすめられています(p.5)。
ドリップ後のしずくを防ぐ弁がある
ガラスジャグを本体から外しても、フィルターホルダーからしずくがたれるのを防ぐドリッパー(弁)が付いています(p.4)。ただし、ガラスジャグがドリッパー(弁)に正しく接触していないと、弁が開かずコーヒーが抽出されないと書かれています(p.6)。


使い方の流れ(取扱説明書p.6〜9)
初めて使うときは、粉なしで2回洗浄する
初めて使うときや、長期間使わなかったときは、コーヒー粉を入れずに水だけで2回抽出して内部を洗浄します(p.6)。水位計の「Max」まで水を入れ、空のガラスジャグを保温プレートに載せて電源ボタンを押し、「ピー、ピー、ピー」と鳴って洗浄が終わったらジャグのお湯を捨てます。2回目は5分以上たってから、同じ手順を繰り返します。室温が0℃以下になる場所には設置しないよう注意されています。
カップ数と粉の量の目安
| カップ数 | コーヒー粉の量(計量スプーンすり切り) |
|---|---|
| 2カップ | 2〜4杯(約10〜20g) |
| 3カップ | 3〜5杯(約15〜25g) |
| 4カップ | 4〜6杯(約20〜30g) |
| 5カップ | 5〜7杯(約25〜35g) |
グラム数は、すり切り1杯約5gで換算した参考値です。杯数はp.7の表のとおりで、計量スプーン7杯を超える量を入れないよう注意されています。水位計は「Max」より上にも「2」より下にも入れないこと、ガラスジャグの目盛はできあがりの目安で、水位計の目盛とは多少異なることも書かれています(p.7)。
6つの手順
- フィルターホルダーとペーパーレスフィルターを取り付ける(給水口フィルターが付いていることも確認)
- 水位計に合わせて水タンクに水を入れ、ガラスジャグを保温プレートの上に載せる
- ペーパーレスフィルターにコーヒー粉を入れ、本体ふたを閉める
- 電源プラグをコンセントに差し込み、電源ボタンを押す。「ピー」と鳴って電源ランプ(赤)が点灯し、抽出が始まる
- 抽出が終わったら、コーヒーカップに注ぐ。「ピー、ピー、ピー」と鳴って保温モードに切り替わる
- 電源ボタンを押して電源を切り、コンセントから抜く
水タンクに入れられるのは水だけです。お湯や牛乳は入れてはいけません(p.6)。ガラスジャグは空にしてから使うこと、抽出中や抽出直後に本体ふたを開けたり、水タンクに水を入れたりしないことも、安全上の注意に書かれています(p.3)。途中で抽出を止めたいときは、電源ボタンを押して電源を切り、抽出が完全に止まってからジャグを外します(p.8)。
気になる点とデメリット

食洗機は使えない
お手入れの項に、食器洗い機・食器乾燥機は使わない(変色の原因)と明記されています(p.10)。洗う部品はすべて手洗いが前提です。
洗う部品は5つ、本体は水洗いできない
水洗いできる部品と、洗い方は次のとおりです(p.10)。
| 部品 | お手入れ |
|---|---|
| ペーパーレスフィルター、フィルターホルダー、給水口フィルター、ガラスジャグ、計量スプーン | スポンジと台所用中性洗剤で洗い、水ですすぐ。乾いた布巾で水分を拭き取り、乾燥させる |
| 本体 | 水洗い不可。よく絞った濡れ布巾で拭いた後、乾いた布巾で拭く |
ペーパーレスフィルターが目詰まりしたときは、少量の台所用中性洗剤を入れたぬるま湯に浸けてから洗うよう案内されています(p.10)。ベンジン・シンナー・アルコール・研磨剤・漂白剤・たわし類・メラミンスポンジは、傷や変色の原因になるため使えません。毎回の洗い物は、紙フィルターを捨てるだけの機種より、部品の数が1つ多いと考えておくのが現実的です。
約60回の抽出ごとに石灰の除去が必要
使っているうちに、水に含まれる石灰成分が内部に付着し、故障の原因になります。電源ボタンとアロマボタンの表示が両方点滅したら、石灰の除去のサインです。約60回抽出すると点滅する、と書かれています(p.10)。
- フィルターホルダーを取り付け、水タンクに除石灰剤50mLと「Max」の目盛まで水を入れる
- 空のガラスジャグを保温プレートの上に載せる
- 電源プラグを差し込み、電源ボタンとアロマボタンを同時に約2秒間長押しする
- 「ピー」と鳴って、電源ランプが点灯し、お湯が出る
- 「ピー、ピー、ピー」と鳴って洗浄が終わり、ランプが消灯したら、ジャグのお湯を捨てる
- 5分以上たってから、水だけで2回抽出を繰り返す(p.6の手順)
除石灰剤は、デロンギ・ジャパンのオンラインショップでの購入が案内されています(p.10、p.12)。取扱説明書にクエン酸での洗浄の記載はありません。ランニングコストとして、除石灰剤の購入を見込んでおきましょう。
粉が混ざることがある
抽出したコーヒーに粉が混じるときは、細挽きの粉を使っていないかを確認します(p.11)。それでも気になるときは、ペーパーレスフィルターの代わりに「1×2」または「102」サイズのペーパーフィルターを使うよう書かれています(p.9、p.11)。紙フィルターを使わないのが売りの機種ですが、取扱説明書自体が紙フィルターへの切り替えを案内しています。
保温は約40分まで
約40分で電源が自動で切れるので、朝に淹れたコーヒーを昼まで保温しておく使い方には向きません(p.9)。たっぷり淹れて長く飲みたい人は、別の保温ポットに移す前提で考えておくのが無難です。
専門家の一言
5カップ・約650mLの小さめサイズは、1〜2人で飲み切る暮らしにちょうどいい大きさです。大家族や来客が多い家庭には、容量が足りなくなります。購入前に、普段何杯淹れるかを数えておくと失敗しません。
こんな人には向いている・向いていない
向いている人
- 紙のフィルターを買い足さずに淹れたい人
- アロマ機能で、蒸らしながらゆっくり抽出したい人
- 1〜2人で飲み切れる量(2〜5カップ)を淹れる人
- 手洗いのお手入れが苦にならない人
向いていない人
- 洗い物を食洗機に任せたい人
- 濃さの切り替えや、タイマー予約の機能がほしい人
- 6杯以上を一度に淹れたい人
- 長い時間の保温をしたい人
よくある質問
続けて淹れるときは?
手順6で電源を切った後、5分以上たってから次を淹れます(p.9)。抽出直後に水タンクに水を入れてはいけません。やけどの原因になります。
抽出に時間がかかるときは?
ペーパーレスフィルターの目詰まりや、細挽きの粉の使用が原因として挙げられています。フィルターホルダーに粉が詰まっていないかも確認します(p.11)。それでも改善しないときは、石灰の除去を行います。
水やコーヒーが漏れるときは?
計量スプーン7杯を超える粉を入れていないか、ペーパーレスフィルターが目詰まりしていないか、細挽きの粉を使っていないか、石灰の除去をしているかを確認します。ドリッパー部分のパッキンが外れたり傷ついたりしているときは、販売店またはデロンギに相談します(p.11)。
コーヒーがガラスジャグからあふれるときは?
水位計の「Max」より多く水を入れていないかを確認します(p.11)。ガラスジャグは空にしてから使うことも、安全上の注意に書かれています(p.3)。
部品は買い足せますか?
ガラスジャグ、ペーパーレスフィルター、コーヒーマシン用除石灰剤が、別売品として案内されています(p.12)。購入先は、お求めの販売店またはデロンギ・ジャパンのオンラインショップです。
他のドリップ式と比べる
ICM12011Jは、紙フィルター不要で、保温は約40分で自動オフです。1万円以下のドリップ式では、象印、タイガー、アイリスオーヤマ、メリタの4機種を、洗いやすさ・淹れ方・サイズで比べた記事があります。
1万円以下のドリップ式コーヒーメーカー4機種を公式情報で比較した記事
食洗機に入れられる部品があるかどうかだけを、5機種で見比べた記事もあります。手洗いの手間が気になる人は、こちらが近道です。
各ショップの最新価格を確認する
実売価格は店舗や時期で変わります。Amazonでは、2026年11月3日の確認時点で、ブラックが8,827円でした。購入前に、各ショップの現在価格と在庫を確認してください。
まとめ:デロンギ ICM12011Jは「紙フィルター不要、手洗い前提の5杯機」
ペーパーレスフィルターとアロマ機能が付いて、保温は約40分で自動オフ。その一方で、食洗機は使えず、約60回の抽出ごとに石灰の除去が要ります。取扱説明書を読む限り、これが答えです。手洗いが苦でなければ、検討する価値があります。

出典
- デロンギ・ジャパン:ドリップコーヒーメーカー アクティブ ICM12011J 取扱説明書(安全上のご注意p.2〜3、各部のなまえp.4〜5、初めて使う前にp.6、コーヒーをいれるp.7〜9、お手入れp.10、故障かな?p.11、仕様・別売品p.12)
