

- 室温が0℃以下になる場所は、製品内の水が凍って故障の原因になる(取扱説明書8ページ)。長期保管などで凍結のおそれがあるときは、内部の水抜きをする
- 水抜きは付属の計量スプーンを使う。柄を水タンクの差し込み部に入れて押し下げ、スチームノブを開けてミルクフロッサーから水を出し切る(デロンギ公式FAQ・ECAMシリーズ)
- 長期間使わないときは、前面の電源ボタンで切ってから背面の主電源スイッチを切り、電源プラグを抜く(16ページ)
- 再開するときは空気抜きから。2日以上空いたら手動内部洗浄を2〜3回、1週間以上なら抽出ユニットも洗う(12・33・35ページ)
マグニフィカSを長く使わないときに水抜きが要る理由
取扱説明書8ページの「設置スペースを確認してください」には、室温が0℃以下になる場所には設置しないよう書かれています。理由は、製品内に残る水分の凍結により故障の原因となることがあるから。
マグニフィカSは、使い終わって電源を切っても内部に水が残ります。毎日使って部屋も暖かいなら、これは気にしなくていい状態です。困るのは、暖房の無い部屋で冬を越すときや、寒い時期に長く家を空けるとき。
デロンギ公式FAQ「マシン内部の水抜き方法」は、凍結防止のため、長期保管などの際にマシン内部の水抜きをすると凍結破損を予防できる、と案内しています。
何日使わないかで、やることが変わる
取扱説明書には、使わない期間ごとの目安がいくつか書かれています。まとめるとこうなります。
| 使わない期間 | 取扱説明書・公式FAQにある目安 | 出典 |
|---|---|---|
| 2日以上 | 再開時に手動内部洗浄を2〜3回行うことがすすめられている | 35ページ |
| 3日以上 | 豆ホッパーに残った豆は3日以内に使うことがすすめられている | 30ページ |
| 1週間以上 | 1カ月に1回のお手入れ(抽出ユニットを洗う)を行う | 33ページ |
| 長期間 | 主電源スイッチを切り、電源プラグを抜く | 3・16ページ |
| 凍結のおそれがある長期保管 | マシン内部の水抜きをする | 公式FAQ |
数日家を空けるだけなら、表の上の3行が目安になります。水抜きまで必要なのは、凍結のおそれがあるときです。


長期保管の前にやること5つ
保管前の作業を、取扱説明書の該当ページと合わせて並べます。水抜き(4番目)は凍結のおそれがあるときだけで、それ以外は長く使わないときに共通です。
1. カス受け・トレイ・水滴受けを空にして洗う
カス受けのカスは、電源が入っている状態で捨てます。本製品は抽出杯数を自動でカウントしていて、この作業でリセットする仕組みになっているからです(取扱説明書30ページ)。
そのあと電源を切り、トレイ、カップ受け、カス受け、水滴受けを外して水洗いし、乾いたら本体に戻します(32ページ)。カス受けは背面の突起が破損すると認識されなくなるので、扱いに注意してください。
2. 豆ホッパーの豆を使い切る
豆ホッパーふたにはある程度の遮光性と密閉性がありますが、残った豆は3日以内に使うことがすすめられています(取扱説明書30ページ)。長く空ける前は、入れる豆を使い切れる量にしておきます。豆ホッパーは乾いた布巾で拭く、と34ページにあります。
3. 抽出ユニットを洗って完全に乾かす
取扱説明書33ページの「1カ月に1回のお手入れ」には、1週間以上使用しなかった場合も同じお手入れをするよう書かれています。保管前に済ませておくと、再開するときの手間がひとつ減ります。
- 背面の主電源スイッチが「切」になっていることを確かめる
- 水タンクを外し、抽出ユニットふたを「PULL」の部分を手前に引いて開く
- 赤いボタン(2箇所)を内側に押し込みながら、抽出ユニットを手前に引いて取り出す
- 抽出ユニット上部を流水で洗い、完全に乾かす
洗剤を使う、食器洗い機で洗う、水に浸ける、の3つは故障の原因になるので行いません(33ページ)。フィルターや伸縮部のグリースは食品機械用潤滑剤なので、完全には洗い流さないでください。
→マグニフィカSの心臓部「抽出ユニット」の正しい洗浄方法!「ギシギシと異音がする」「動きが重い」は食品用グリスを塗る
4. 凍結のおそれがあるなら、内部の水抜きをする
手順は次の章にまとめました。水抜きは電源を入れた状態で行うので、主電源を切る前に済ませます。
5. 電源ボタンで切ってから、主電源を切ってプラグを抜く
取扱説明書16ページの「長期間使わないときは」には、背面の主電源スイッチを切り、電源プラグを抜くよう書かれています。順番は、必ず前面の電源ボタンで電源を切ってから主電源を切ること。3ページの「安全上のご注意」でも、長期間使用しない場合は電源プラグを抜くよう求めています。
水タンクは電源を切った状態で外し、食器用洗剤で洗ってよくすすぎ、外側の水分を拭き取って乾かします(32ページ)。背面の給水口が破損すると水漏れの原因になるので、ぶつけないように扱ってください。
→マグニフィカSの水タンクの洗い方と、トレイに水が溜まる(水漏れ)原因 食洗器と熱湯は絶対NG
マグニフィカSの水抜きの手順(デロンギ公式FAQ)
マグニフィカS(ECAM22112)の取扱説明書には、水抜きの項目がありません。手順は、デロンギ公式FAQの「(ECAMシリーズ)マシン内部の水抜き方法」に従います。
FAQの表記と取扱説明書の表記が少し違うので、先に対応させておきます。
| 公式FAQの表記 | マグニフィカSの取扱説明書の表記 |
|---|---|
| スチームつまみ | スチームノブ(「I」で開く、「〇」で閉じる) |
| フロッサー | ミルクフロッサー |
| 給水タンク | 水タンク |
| 給水タンク注意ランプ | 給水アイコン(点灯=水タンクが取り付けられていない。11ページ) |
用意するもの:付属の計量スプーンと容器
計量スプーンは、コーヒー粉を計るための付属品です(取扱説明書8ページ)。水抜きでは、スプーンの柄の部分を使います。ミルクフロッサーの下に置くカップか容器も用意してください。
水抜きの手順
- 電源を入れ、コーヒーが入れられる状態(2つの抽出ランプが点灯)になるまで待つ。電源を入れる前に水タンクに水を入れておく。水が無いと内部洗浄が行われず、電源が入らない(取扱説明書15ページ)
- 水タンクを取り外す
- 計量スプーンの柄を、水タンクの差し込み部に差し込む
- ミルクフロッサーの下にカップを置き、スチームノブを「I」の位置に回して開ける
- 計量スプーンを下に押し、給水アイコンを消灯させる。スプーンを押し下げると、差し込み部にあるスイッチがONになり、アイコンが消える
- ミルクフロッサーから水が出る。水が出きったら、スチームノブを「〇」の位置に戻す
- 電源ボタンで電源を切る
公式FAQには、水が抜けてくるとポンプ音が大きくなるが、水が出なくなるまでスチームノブは閉じないように、という注意があります。
電源が切れないときは、スプーンをもう一度押し続ける
給水アイコン(FAQの表記では給水タンク注意ランプ)が点灯している状態では、電源が切れません。公式FAQの手順では、もう一度計量スプーンの柄を、動作が停止するまで下に押し続けます。
水抜きが終わったら、前の章の5番目(電源ボタンで切ってから主電源を切り、プラグを抜く)に進みます。


久しぶりに使うときの再開手順
水抜きをしたなら、最初に空気抜きをする
水抜きをすると、内部の水経路に空気が入った状態になります。取扱説明書12〜13ページの「空気抜き」の手順で、水経路を水で満たします。
- 水タンクを外して「MAX」の目盛りまで水を入れ、ふたをして、奥までしっかり差し込む
- 電源プラグをコンセントに差し込む
- スチームノブが「〇」の位置にあることを確かめ、背面の主電源スイッチを入れる
- ミルクフロッサーの下に、容量100mL以上のカップを置く
- スチームノブを「I」の位置まで回す。ミルクフロッサーから水が出る
- 水が止まってランプが消灯したら、スチームノブを「〇」の位置に戻し、カップの水を捨てる
13ページには、水が出ている間は大きな音がするが故障ではなく、空気が抜けると音は小さくなる、と書かれています。水が出終わるまでスチームノブは戻しません。
→マグニフィカSの使い方|初回の空気抜きから1杯目・電源オフまで
空気抜きで水が出ないとき
取扱説明書13ページの「水が出ないときは」の手順です。
- スチームノブを「〇」の位置に戻す
- 背面の主電源スイッチを切る
- 水タンクを一度引き出し、奥までしっかり差し込み直す
- 空気抜きを最初からやり直す
公式FAQ(ECAMシリーズの水抜き方法)にも、空気抜きでお湯が出ない場合の対処が3つ載っています。水が入った水タンクを何度か抜き差しする。水が入った水タンクを奥までしっかり差し込み、30分程度置く。そのあと、もう一度給湯する。水タンクは破損させないよう丁寧に扱ってください。
→マグニフィカSの初期設定と「空気抜き」ができない時の原因は水タンクの奥までの押し込み不足や、ノズルの詰まり
2日以上空いたら、手動内部洗浄を2〜3回
取扱説明書35ページは、2日以上使用しなかったときは手動内部洗浄を2〜3回行うようすすめています。手順は28ページです。
- 電源を入れて、2つの抽出ランプが点灯した状態にする
- 大きめの容器を抽出口の下に置く
- 内部洗浄/除石灰ボタンを押す。抽出口からお湯が出る
- 2つの抽出ランプが点灯に変わり、お湯が止まったら完了。容器のお湯を捨てる
電源を入れるたびに自動の内部洗浄も行われますが(15ページ)、久しぶりのときはそれとは別に手動で繰り返します。
電源を入れたらカス受けアイコンが点滅している
故障ではありません。取扱説明書40ページによると、衛生のため、カス受けのお手入れ後の最初のコーヒー抽出から約72時間たつと、カス受けアイコンが点滅します。カス受けをお手入れすれば消えます。
カスを捨ててすぐにカス受けを取り付けるとアイコンが消えないので、10秒程度待ってから取り付けてください(39ページ)。
大きな音がしてコーヒーが出ないとき
本体の水経路に空気が入っている可能性があります(取扱説明書18・39ページ)。スチームノブを「I」の位置まで回して、ミルクフロッサーからお湯を出してください。お好みの量が出たら「〇」に戻します(27ページの給湯の手順)。
ランプの点灯・点滅の意味は、別の記事で一覧にしています。
→マグニフィカSの「赤点滅・赤点灯」サインの意味は?エラー解除と石灰除去の完全マニュアル
水抜きで計量スプーンを使うのは、水タンクを外したままでも本体に「水タンクがある」と認識させるためです。電源を切るときにもう一度押す必要があるのも、同じ理由です。仕組みが分かると、手順の意味がすっと入ってきます。保管のあいだ計量スプーンを失くすと春に困るので、本体のそばにしまっておくのがおすすめです。
よくある質問
冬の間は毎日、水抜きをしたほうがいいですか?
公式FAQが水抜きを案内しているのは、長期保管などの際です。毎日使う場合の水抜きは求められていません。大事なのは設置場所で、取扱説明書8ページは室温が0℃以下になる場所に設置しないよう求めています。冷え込む場所に置いているなら、置き場所を見直してください。
しばらく使わないなら、電源ボタンで切るだけでいいですか?
何も操作しない時間が続くと、オートオフ機能で自動的に電源が切れます(お買い上げ時は2時間。28ページ)。ただし長期間使わないなら、前面の電源ボタンで切ったうえで、背面の主電源スイッチを切り、電源プラグを抜きます(16ページ)。主電源を「切」にすると待機電力はゼロになります(10ページ)。
ミネラルウォーターや浄水器の水を使っています。再開時に気をつけることは?
取扱説明書7ページによると、ミネラルウォーターや浄水器を通した水は残留塩素の殺菌効果がないため、カビなどが発生しやすくなります。35ページでは、こうした水を使う場合、週に1度、水道水を水タンクに入れて内部洗浄を数回行うことがすすめられています。久しぶりに使うときの内部洗浄も、水道水で行うと安心です。
→マグニフィカSの日常お手入れ・掃除手順! カビを防ぐためには必ず『たった1分、手前から引き出して水洗いするだけ』
マグニフィカS以外のデロンギ全自動でも同じ手順ですか?
同じではありません。デロンギ公式FAQの「マシン内部の水抜き方法」は、ECAMシリーズ、ECAM45055G、EXAM44035/EXAM44055、ETAMシリーズ、EAM/ESAMシリーズ、EAM1500・ESAM1500に分けて手順を載せています。お持ちの型番のページを確認してください。
保管中や移動中に水漏れが心配です
取扱説明書3ページは、お手入れや保管、本体の移動は、電源プラグを抜き、本体各部や付属品が冷えてから行うよう求めています。水漏れの場所ごとの原因は、別の記事でまとめています。
→デロンギの水漏れは場所で見分ける|トレイ・カス受け・本体下の原因と対処
まとめ:マグニフィカSの長期保管は「水抜きと再開時の空気抜き」で解決
しばらく使わないときは、カス受けとトレイを洗い、豆を使い切り、抽出ユニットを洗って乾かし、電源ボタンで切ってから主電源を切って電源プラグを抜く。凍結のおそれがあるなら、その前に付属の計量スプーンで内部の水抜きをしておきます。
久しぶりに使うときは、水抜きをしたなら空気抜きから。2日以上空いたら手動内部洗浄を2〜3回。カス受けアイコンの点滅は72時間のお知らせなので、カス受けをお手入れすれば消えます。
毎日の操作と機能の全体像は、使い方の記事と完全レビューにまとめています。