
YCA-502は、山善のドリップ式コーヒーメーカーです。最大水容量は650mL(1〜5カップ)。取扱説明書に載っている操作部は電源スイッチだけで、紙フィルター2枚が付属します。


3秒でわかる結論
- 向いている人:スイッチ1つで1〜5カップを淹れたい人。ガラスポット・バスケット・バスケットカバーは丸洗いできる(p.8)。
- 向かない人:1杯だけのアイスコーヒーを作りたい人。アイスは2〜5杯で作る決まり(p.7)。
- 保温は15分くらいまで。長時間は風味を損なうと書かれている(p.7)。
- 本体と水タンクは丸洗いできない。ふきんで拭いて手入れする(p.8)。
今回は実機レビューではなく、コーヒー器具を100以上試してきた専門家としての分析・解説です。ページ番号は、YCA-502の取扱説明書の印刷ページに合わせています。
山善 YCA-502の基本仕様
| 型名 | YCA-502(商品ページの表記はYCA-502(B)ブラック) |
|---|---|
| 方式 | ドリップ式(保温式) |
| 最大水容量 | 650mL(1〜5カップ) |
| 1杯の目安 | コーヒーカップ1杯約130mL、マグカップ1杯約160mL(p.5) |
| 消費電力 | 625W(交流100V、50-60Hz共用) |
| 外形寸法 | 幅約190×奥行約155×高さ約245mm(ガラスポットの取っ手を含まない) |
| 質量 | 約1.1kg |
| コードの長さ | 約1.0m |
| 温度調節 | サーモスタット(固定式) |
| 安全装置 | 温度ヒューズ |
| 付属品 | 紙フィルター2枚 |
| 保証 | お買い上げ日より1年(p.10) |
仕様は取扱説明書p.10にあります。奥行は約155mm、高さは約245mmです。置く棚の寸法を、購入前に測っておくと安心です。
YCA-502の特徴を取扱説明書で確認する
操作は電源スイッチだけ
電源スイッチを入れると電源ランプが点灯して加熱がはじまり、20〜30秒でお湯が出はじめ、ガラスポットにコーヒーが落ちはじめます(p.6)。濃さの切り替えや、設定を入れる操作は、取扱説明書には出てきません。
電源プラグをコンセントに差し込む前に、電源スイッチを入れないこと。やけど、故障、火災の原因になる、と注意書きがあります(p.6)。
水位目盛りは「コーヒーカップ」と「マグカップ」の2系統
水タンクの水位目盛りは、コーヒーカップ(1杯約130mL)とマグカップ(1杯約160mL)の2系統です。入れてよい上限は、コーヒーカップ5杯分、マグカップ4杯分まで(p.5)。これを超えると、ガラスポットからコーヒーがあふれる原因になります。
ガラスポットの目盛りは、水タンクに入れる水量の目盛りです。できあがったコーヒーの量ではないので、実際のコーヒーは目盛りより少なくなります(p.4、p.5)。
紙フィルターは市販の「1×2」か「102」
付属の紙フィルターがなくなったら、スーパーなどで市販の(1×2)または(102)サイズを買います。円すい状の紙フィルターは使用できません(p.4、p.5)。


使い方の流れ(取扱説明書p.5〜7)
コーヒー粉の量の目安
| コーヒーカップ(杯) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|---|---|---|---|---|---|
| 粉の量(g) | 7 | 14 | 21 | 28 | 35 |
| マグカップ(杯) | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| 粉の量(g) | 9 | 18 | 27 | 36 |
コーヒーの種類やお好みで、加減してください、と書かれています(p.5)。注意点は4つです(p.5)。
- 粉は中びきを使う。細びき粉は目詰まりなどで、バスケットからコーヒーがあふれることがある
- 1〜2カップのときは、粉を少し多めに入れる
- 45gを超える粉は入れない
- 円すい状の紙フィルターは使わない
6つの手順
- 水タンクに水を入れる。水位目盛りを見ながら入れ、入れたら水タンクふたをかぶせる(p.5)
- バスケットに折った紙フィルターをセットし、粉を入れて、バスケットカバーをかぶせる(p.5)
- ガラスポットにバスケットをセットし、保温プレートの中央にのせる(p.6)
- 電源プラグを差し込み、電源スイッチを入れる(p.6)
- ドリップが終わったら電源スイッチを切る。ドリップや蒸気が完全に止まってから、ガラスポットを取っ手側を軽く持ち上げながら取り出し、バスケットを外して注ぐ(p.6)
- 使い終わったら、電源プラグをコンセントから抜く(p.6)
ドリップ中に、水タンクふたを開けたり、ガラスポットを外したりしないこと。熱湯が噴き出して、やけどの原因になります(p.3、p.6)。水タンクには、熱湯・牛乳・ジュースなど水以外を入れてはいけません(p.3、p.5)。
初めて使うとき
はじめて使うとき、また長期間使わずに保管していたときは、コーヒー粉を入れずに、2〜3回程度、水だけでドリップします(p.5)。使いはじめは、樹脂などのにおいがすることがありますが、使ううちに少なくなる、とあります。
アイスコーヒーは2〜5杯で作る
水タンクのアイス用の目盛りに合わせて水を入れます。粉の量は、アイスコーヒー2〜5杯で14g・21g・28g・35gです(p.7)。できあがったコーヒーを、氷を入れたコップ(約8分目まで)に注ぎ、かき混ぜて冷やします。
1杯だけのアイスコーヒーは作れません。2〜5杯で作ってください、と明記されています(p.7)。コップは、割れないよう耐熱性のものを使います。
保温と、続けて淹れるとき
保温するときは、ガラスポットをそのまま保温プレートにのせ、電源スイッチを入れたままにします。ただし長時間の保温は風味を損なうため、15分くらいまでにしてください(p.7)。
続けてコーヒーを作るときは、ヒーターが冷めるまで5分以上待ってから、使いかたの手順をやり直します。ヒーターが熱いうちに給水したり動かしたりすると、湯口から蒸気や熱湯が出て、やけどの原因になります(p.7)。
お手入れと保管(取扱説明書p.8〜9)
お手入れは、電源プラグを抜き、保温プレートやガラスポットが十分冷めたのを確認してから行います(p.8)。部品ごとの方法は次のとおりです。
| 部品 | お手入れ |
|---|---|
| 本体・保温プレート(丸洗いできません) | 水またはぬるま湯に浸して絞った柔らかいふきんで拭く。落ちにくい汚れは、薄めた台所用中性洗剤を使い、洗剤が残らないよう拭き取る |
| ガラスポット・バスケット・バスケットカバー(丸洗いできます) | 台所用中性洗剤を含ませた柔らかいスポンジで洗い、水で流す。乾いた柔らかいふきんで水分を拭き取り、乾燥させる |
| 水タンク(丸洗いできません) | 水またはぬるま湯に浸した柔らかいふきんで拭く。タンク内に凹凸があるので、けがに注意 |
シンナー、ベンジン、みがき粉、たわし、化学ぞうきんは使えません(p.8)。お手入れでは、けが防止のため、ゴム手袋などをつけるよう案内されています。
お湯の出が悪くなったときの湯アカ取り
使い続けるうちに、水質などで本体内のパイプに湯アカが付き、お湯の出が悪くなることがあります。取扱説明書では、レモン果汁を使う方法が案内されています(p.9)。
- 種と絞りカスを除いたレモン果汁(大さじ2杯)と、5カップ分の水をガラスポットに入れて混ぜ、レモン水を作る
- レモン水を水タンクに入れ、バスケットをセットして、コーヒーを作る方法で沸かす。レモン水がガラスポットにすべて移るまで行う
- 1と2をもう一度くり返す。ガラスポットに残ったレモン水は捨て、同量の水を入れて、2の動作を2〜3回行い、レモンのにおいを取る
保管のときは、必ずお手入れをして、よく乾燥させます。湿ったまま保管すると、カビの発生や異臭、故障の原因になります(p.9)。
気になる点とデメリット

本体と水タンクは丸洗いできない
丸洗いできるのは、ガラスポット、バスケット、バスケットカバーの3点です。本体と保温プレート、水タンクは、ふきんで拭く手入れになります(p.8)。本体を水につけたり、水をかけたりしてはいけません(p.2)。
保温は15分くらいまで
保温プレートはありますが、長く置くと風味が落ちる、と書かれています(p.7)。ゆっくり飲むなら、保温ポットに移す前提で考えるのが無難です。
1杯だけのアイスコーヒーは作れない
アイスコーヒーは2〜5杯で作る決まりです(p.7)。1人分だけ冷たいものが欲しい日には向きません。
ミネラルウォーターはおすすめされていない
取扱説明書では、ミネラルウォーターは湯アカが付きやすいのでおすすめできない、とされています(p.5)。水道水で使う前提で、湯アカ取りの手間も見ておきましょう。
通電したまま、その場を離れない
通電したまま放置するなど、使用中はその場を離れないこと、と警告されています(p.2)。カラだきも禁止で、ガラスポットなしでの使用もできません(p.2)。
専門家の一言
操作がスイッチ1つの機種は、設定を覚える必要がないぶん、湯アカ取りと乾燥のお手入れが使い勝手を左右します。購入前に、お手入れの表を一度見ておくと安心です。
こんな人には向いている・向いていない
向いている人
- スイッチ1つの操作で、1〜5カップを淹れたい人
- ガラスポット、バスケット、バスケットカバーを丸洗いしたい人
- 置き場所が小さめ(幅約190×奥行約155mm)の人
向いていない人
- 1杯だけのアイスコーヒーを作りたい人(2〜5杯で作る)
- 長い時間、保温しておきたい人(15分くらいまで)
- 本体や水タンクも丸洗いしたい人
よくある質問
電源ランプが点灯しないときは?
電源プラグがコンセントから抜けていないか、停電ではないか、電源スイッチが「OFF」になっていないかを確認します。プラグは根元まで確実に差し込んでください(p.9)。
食洗機は使えますか?
取扱説明書で丸洗いできると示されているのは、ガラスポット、バスケット、バスケットカバーの3点で、手洗いの方法が書かれています(p.8)。食器洗い乾燥機についての記載は、今回確認した範囲では見当たりませんでした。気になる方は、山善の家電お客様サービス係(p.10)に確認するのが確実です。
ペーパーフィルターは何を買えばいい?
市販の(1×2)または(102)サイズです。円すい状のものは使えません(p.5)。
保証と部品の保有期間は?
保証期間はお買い上げ日より1年です。補修用性能部品の保有期間は、製造打ち切り後5年とされています(p.10)。
他の機種と比べたい人へ
手頃な価格帯のドリップ式を並べて、洗いやすさや置き場所で比べた記事があります。他の機種も見てから決めたい人は、先にこちらを確認してください。
1万円以下のドリップ式コーヒーメーカーを公式情報で比較した記事
各ショップの最新価格を確認する
実売価格は店舗や時期で変わります。購入前に、各ショップの現在価格と在庫を確認してください。
まとめ:山善 YCA-502は「スイッチ1つの割り切った入門機」
操作は電源スイッチだけで、ガラスポット、バスケット、バスケットカバーは丸洗いできます。一方で、保温は15分くらいまで、アイスは2〜5杯、本体と水タンクは拭き取りのお手入れです。取扱説明書を読む限り、この割り切りが許せるなら、検討する価値があります。

出典
- 山善:コーヒーメーカー YCA-502 取扱説明書(安全上のご注意p.1〜3、各部の名称とはたらきp.4、使いかたp.5〜7、お手入れと保管p.8〜9、故障かな?と思ったらp.9、仕様・アフターサービスp.10)
