


- 薄まらない絶対ルール:豆の量は「MAX」、お湯の量は「約60〜70ml(2杯分)」に設定して限界まで濃縮する。
- 急冷式(クエンチング):グラスいっぱいの氷に、熱いエスプレッソを直接当てて一気に冷やし、香りを閉じ込める。
- アイスラテの魔法:「氷+冷たい牛乳」の上にエスプレッソを落とすだけで、美しい2層(ツートン)が完成!
- 豆選びの正解:氷で薄まることを前提に、パンチのある「深煎り×ロブスタ種配合」の豆を選ぶのがコツ。

注)上記イラストはイメージです。実機のつまみ等と形状が異なります。【Project 369】
なぜマグニフィカSのアイスコーヒーは「味が薄い」と感じやすいのか?
マグニフィカSには「冷たいお水」で抽出する機能はありません。すべてのメニューが約90℃の熱湯で抽出されます。
「それなら、氷が溶けて薄くなってしまうのでは?」と思うのは当然のことですよね。実は、普段飲んでいるホットコーヒーと同じ設定のまま氷に注いでしまうと、氷が溶け出した水分で物理的に薄まり、必ず「シャバシャバの水っぽいコーヒー」になってしまいます。
香りを閉じ込める「クエンチング(急冷)」の物理法則
じゃあ、どうすればいいのか。答えは「あらかじめ氷が溶ける水分量を計算して、極限まで濃いコーヒーを抽出し、一気に冷やす」ことです。
コーヒーの素晴らしい香りは、熱い状態だと空気中にどんどん逃げてしまいます。しかし、抽出されたばかりの濃厚な熱いエスプレッソを、たっぷりの氷に直接当てて一気に冷やすと、急激な温度変化によって香りが液体の中にギュッと閉じ込められます。
この物理現象を「クエンチング」と呼びます。プロがカフェで行っているこの手法をマグニフィカSで再現することで、コンビニや専門店にも負けない、驚くほど香り高いアイスコーヒーが完成しますよ。
薄まらないための絶対ルール!マグニフィカSの最強ダイヤル設定
氷で急冷しても味が薄まらないように、マシンの設定をアイス用にカスタマイズしましょう。
以下の4つのパラメータを調整して、「濃縮」の方向へチューニングするのが成功の秘訣です。
- 豆量(濃さ)ダイヤル:一番右の「MAX(最大)」に回す。
(コーヒー粉の絶対量を増やして、限界まで濃くします) - グラインダー(挽き目):初期値の「5」から、「4」または「3」の細挽きに変更する。
(粉を細かくすることでお湯の通り抜けを防ぎ、濃い成分をしっかり抽出します) - 抽出量:エスプレッソ2杯分ボタンで「約60〜70ml」にする。
(お湯の量が多すぎると後半に雑味が混ざった薄いお湯が出てしまうため、少なめが鉄則です) - 温度設定:初期値(レベル2)から「レベル3〜4(高温)」へ変更する。
(高い温度で抽出することで、氷に当たった時の急激な温度低下に対抗できます)
グラインダー(挽き目)のダイヤルは、必ず「豆を挽いている最中(ガリガリと作動音が出ている時)」にのみ回してください。
モーターが停止している時に無理に細挽き方向へ回すと、内部に挟まった硬い豆が抵抗となり、マシンの深刻な故障やダイヤル折れの原因になります。これは長く愛用するための絶対ルールですよ!
※設定変更が実際の味に反映されるのは、内部の粉が入れ替わる1〜2杯後になります。
設定を変えてもまだ水っぽいという場合は、以下の記事でさらに詳しい原因と対策を解説していますので、参考にしてみてくださいね。
✅ マグニフィカSの味が薄い・水っぽい原因と、美味しい豆の挽き具合設定
ホットとアイス、気分で切り替えたいなら「抽出ボタン2度押し途中停止法」が便利かも
「今朝はアイスだったけど、今はホットが飲みたい。毎回ダイヤルを変えるのは面倒…」というあなた。
そんな時は、取扱説明書には載っていない「2度押し途中停止」の裏技がとっても便利です。
普段の設定のまま抽出ボタンを押し、最初の濃厚なコーヒーエキスが出終わって、お湯の色が薄くなり始めたタイミング(約3〜5秒後)で、もう一度抽出ボタンを押してください。
すると、強制的に抽出がストップし、その場で極めて濃縮されたコーヒー(リストレット)だけを落とすことができます。ダイヤルに触れることなく濃さをコントロールできるので、毎日の使い勝手が劇的にアップしますよ。
【実践レシピ】極上アイスコーヒーの作り方
設定が完了したら、実際にマグニフィカSを使った最高のアイスコーヒーを作ってみましょう。
ステップ1:グラスいっぱいに氷を入れる
耐熱グラス、または少し大きめのグラスを用意し、上までたっぷりと氷を入れます。
氷が少ないとコーヒーの熱を奪いきれずに生ぬるくなってしまうため、「これでもか!」というくらい多めに入れるのがコツです。気泡の少ない市販のロックアイスを使うと、さらに氷が溶けにくくて長持ちしますよ。
ステップ2:エスプレッソ(2杯分)ボタンで直接抽出
氷の入ったグラスを抽出口の下にセットし、「エスプレッソ(ショートコーヒー)の2杯分ボタン」を押します。
熱い濃厚なエキスが氷に直接当たり、パチパチという心地よい音とともに一気に急冷されていきます。
ステップ3:マドラーで素早くかき混ぜる
抽出が終わったら、すぐにマドラーやスプーンで氷をぐるぐるとかき混ぜてください。
ここで素早く全体を冷やすことで、香りを完全に閉じ込めます。氷が溶けて少なくなってしまったら、最後に少し氷を足してあげると、キンキンに冷えた極上の一杯が完成です。
すっきり派には「アイス・カフェジャポーネ」もおすすめ
エスプレッソのガツンとした苦味よりも、ハンドドリップのようなすっきりとした味わいが好みの方には、「カフェジャポーネ」ボタンを使ったアイスコーヒーもおすすめです。
氷たっぷりのグラスを用意し、湯量ダイヤルを9時〜10時の方向(少なめ)に設定して、カフェジャポーネボタンを押すだけ。ごくごくと飲める、爽やかな夏の一杯になります。
【実践レシピ】映える「2層のアイス・カフェラテ」の作り方
マグニフィカSを買ったら絶対に試していただきたいのが、おうちがスターバックスに早変わりする「アイスラテ」です。実はアイスコーヒーよりも簡単で、見た目も驚くほど美しく仕上がるんです。
ステップ1:氷と「冷たい牛乳」をグラスに注ぐ
グラスにたっぷりの氷を入れ、そこに冷蔵庫から出した冷たい牛乳を注ぎます。牛乳の量はグラスの6分目〜7分目くらいが目安です。
ステップ2:その上からエスプレッソを直接抽出する
牛乳と氷の入ったグラスを抽出口にセットし、豆量MAX・湯量少なめの設定で、「エスプレッソ(1杯分、または2杯分)」のボタンを押します。
ステップ3:美しい「ツートンカラー」の完成!
比重(重さ)の違いにより、冷たい牛乳の下にエスプレッソが沈み込まず、上にフワッと乗るように抽出されていきます。
すると、下半分が真っ白なミルク、上半分が濃いブラウンのコーヒーという、カフェでおなじみの「美しい2層(ツートンカラー)」が自動的に完成!お好みでガムシロップを入れて、ストローでくるくると混ぜながら楽しんでください。毎朝のテンションが劇的に上がる瞬間です。
コンビニコーヒーとさよなら!マグニフィカSの圧倒的なコスパ
「でも、全自動マシンって本体が高いよね…」と購入を迷っている方もいるかもしれません。
ですが、コンビニのアイスコーヒー(M〜Lサイズで約150円〜200円)と比べると、マグニフィカSのコストパフォーマンスは圧倒的です。
少し良いスペシャルティコーヒー豆を使っても、1杯あたりのコスト(豆代+電気代+水道代)は約34円程度に収まります。もし1日に2杯飲むなら、コンビニと比べて1日約300円、年間で約11万円の節約になります。
つまり、本体の初期費用はわずか数ヶ月で完全に元が取れてしまう計算になるんです。
アイス抽出を成功に導く「コーヒー豆」の選び方
最後に、アイスコーヒーやアイスラテを格段に美味しくするための「豆選びのコツ」をお伝えします。
深煎り(フレンチ〜イタリアン)が必須条件
アイスメニューは、どうしても氷が溶けて水分が加わります。また、人間は冷たいものほど「苦味やコク」を感じにくくなり、逆に酸味を強く感じるという特徴があります。
そのため、浅煎りや中煎りの豆を使ってしまうと、氷で薄まって「酸っぱいだけの薄っぺらい味」になりやすいんです。
ガツンと美味しく飲みたいなら、「深煎り(フレンチロースト、またはイタリアンロースト)」の豆を選ぶのが大正解。しっかりとした苦味とコクがある豆なら、ミルクをたっぷり入れてもコーヒーの風味を失いません。
「ロブスタ種」配合ブレンドでクレマ(泡)のフタを作ろう
もう一つの裏技として、アラビカ種100%の豆よりも、「ロブスタ種」がブレンドされた豆を選ぶのがおすすめです。
ロブスタ種は、エスプレッソ抽出時に極めて分厚い「クレマ(黄金色の泡)」を作り出すのが得意です。この泡が香りを逃がさないための「フタ」の役割をしてくれるので、氷に当たって急冷される際のアロマの飛散をしっかり防いでくれます。
デロンギ公式が推奨している「ムセッティ ロッサ」などはロブスタ種が40%配合されていて、まさにアイスコーヒーの最適解と言える豆ですよ。
アイスコーヒー作りが劇的に快適になる「割れないサーバー」
ここで、おうちカフェの質をさらに一段引き上げる便利グッズをご紹介します。
ガラスのグラスに氷をたっぷり入れて、そこに90℃の熱湯(エスプレッソ)を直接注ぐと、急激な温度変化でグラスが割れてしまうリスク(熱衝撃)が少なからずあります。また、家族の分をまとめて2〜3杯作る時に、1杯ずつグラスで作るのはちょっと面倒ですよね。
そこでおすすめなのが、「トライタン樹脂」という特殊な素材で作られた割れないコーヒーサーバー(曙産業の「ストロン」など)です。
ガラスのように透明なのに、落としても割れない圧倒的な耐久性を持っています。マグニフィカSの下にこのサーバーを置いて一気に2杯分を抽出し、サーバーごとぐるぐると回して(スワリングして)急冷してからグラスに注ぎ分けると、驚くほど効率的に美味しいアイスコーヒーが作れます。
トライタン製のサーバーは非常に頑丈ですが、ダイエット用のMCTオイル(ココナッツオイルなど)を入れて混ぜると、化学反応(環境応力割れ)を起こしてヒビが入り、破損してしまいます。バターコーヒー作りなどに使用するのは絶対に避けてくださいね。
まとめ:ダイヤル設定と氷さえあれば、夏のおうちカフェは完璧です
「熱いコーヒーしか出ないから薄まるのでは…」という心配は、ダイヤルを濃縮設定(豆MAX・細挽き・湯量少なめ)にして、たっぷりの氷で急冷することで完全に解決できます。
マグニフィカSが一台あれば、わざわざコンビニへ冷たいコーヒーを買いに行く必要はありません。ご自宅で、専門店レベルの極上アイスラテを心ゆくまで楽しんでくださいね。
- アイス用の「深煎り(フレンチロースト等)」で「ロブスタ種」配合の豆を用意する
- ダイヤルを「豆MAX・グラインダー細挽き・湯量少なめ」にセットする
(※グラインダーは必ず稼働中に回すこと!) - グラスにたっぷりの氷(と牛乳)を入れ、直接抽出して美しい2層を楽しむ
