


- 終わらない原因:すすぎの際、水タンクに「MAX(満水)」まで水を入れていないため、規定量に達していない。
- 絶対にダメな事:途中で電源プラグを抜いたり、主電源を切ったりしないでください(プログラムがリセットされず悪化します)。
- すぐできる解決策:水タンクを外し、一度中を空にしてから「MAXの線までなみなみと水を入れて」セットし直し、スチームダイヤルを開けてください。
- クエン酸はNG:市販のクエン酸は内部のゴムパッキンを溶かす危険があるため、必ず純正の除石灰剤を使用してください。
- 結論:水さえ「満水」にすれば、マシンはすぐに正常な状態に戻ってランプが消えますよ。

【Project 369】
なぜ終わらない? ランプが消えない「物理的な原因」
デロンギの石灰除去(除石灰)プログラムは、非常に精密に作られています。
内部のセンサーが「専用液がどれくらい通ったか」「すすぎ用の水がどれくらい通ったか」を物理的な流量(ml)でカウントしており、この規定量に達しない限り、絶対に赤いランプは消えません。終わらない原因の9割は、以下の「水の量」に関するヒューマンエラーです。
原因1:すすぎの時に「MAX(満水)」まで水を入れていない
専用液を使った洗浄が終わった後、内部を洗い流すための「すすぎ(水だけを通す)」の工程に入ります。
この時、水タンクの「MAX」の線(または一番上のBの線)までしっかりと水を満タンに入れないと、マシンは「まだすすぎに必要な水量が足りていない」と判断し、いつまで経ってもプログラムを終了してくれません。
「半分くらい水が入っているからいいだろう」と途中でセットしてしまうと、マシンが水を吸いきっても「まだ規定量に達していないから、もっと水を入れて!」と水滴ランプを点灯させ、無限ループに陥ってしまいます。
原因2:プログラムの途中で水タンクを抜いてしまった
石灰除去の最中(お湯が出たり止まったりしている間)に、「水が少なくなってきたから足してあげよう」と親切心で水タンクを抜いてしまうと、マシンのセンサーがエラーを起こしてしまい、プログラムが途中でストップ(または最初からやり直し)になってしまうことがあります。
洗浄中は、マシンが「水がない」というランプを点灯させるまで、絶対に水タンクに触れてはいけません。
【完全解決】終わらない・無限ループからの脱出方法
もし今、あなたが「いくら水を入れても終わらない無限ループ」に陥ってパニックになっているなら、落ち着いて以下の手順を実行してください。必ずランプは消えます。
ステップ1:絶対に電源プラグを抜かないこと!
「もう終わらないから強制終了させよう」と、コンセントを抜いたり、背面の主電源を切ったりするのは絶対にやめてください。
マグニフィカSは、石灰除去プログラムが完了するまで、その状態を内部メモリーに記憶し続けます。強制終了させても、次に電源を入れた時に「石灰除去の途中から」再開されてしまい、余計に状況が複雑になってしまいます。
ステップ2:水タンクを外し「MAX」まで水を入れる
現在点滅しているランプの状態を確認し、水タンクを本体から引き抜いてください。中に残っている水を一度すべて捨て、「MAX(一番上の線)」まで、なみなみと水道水を満タンに入れてください。
そして、カチッと音がするまでしっかりと本体の奥へ押し込みます。
ステップ3:スチームダイヤルを開く(または閉じて開く)
スチームノズルの下に大きめの容器を置き、前面の「スチームダイヤル(ノズルの上のつまみ)」を左に回して「I(開く)」の位置にします。(※すでに開いている場合は、一度「O(閉じる)」にしてから、再度「I」に開いてみてください)
すると、ポンプが勢いよく動き出し、ノズルからすすぎのお湯が大量に出始めます。
タンクの水が空になり、マシンが「規定量のすすぎが完了した」と認識すれば、自動的にお湯が止まり、憎き赤い除石灰ランプがフッと消えて、緑色の抽出ランプが点灯します。
最後にスチームダイヤルを「O(閉じる)」に戻せば、無事にトラブル解決です!
【おさらい】失敗しない「除石灰」の正しい手順
今後、同じエラーで悩まないために、マグニフィカSの正しい石灰除去の手順をプロの視点からおさらいしておきましょう。全体の所要時間は約30分〜40分です。
1. 専用液と水を入れる(AとBの線)
水タンクを空にし、デロンギ純正の除石灰剤を水タンクの「Aの線(底から数センチの線)」まで入れます。その後、その上から水道水を「Bの線(またはMAXの線)」までたっぷりと注ぎ、本体にセットします。
2. 除石灰ボタンを長押しし、ダイヤルを開く
スチームノズルの下に容量1.5リットル以上の大きなボウル(または鍋)を置きます。
赤いランプが点滅している「除石灰ボタン」を、ランプが点滅から「点灯」に変わるまで約5秒間長押しします。
その後、スチームダイヤルを「I(開く)」に回すと、洗浄がスタートします。
3. 放置する(出たり止まったりを繰り返す)
ここから約20分〜30分間、マシンは「お湯を出す→数分間止まる」という動作を自動で繰り返します。内部の石灰を少しずつ溶かしている時間ですので、水滴ランプが点灯するまで絶対に触らずに放置してください。
4. すすぎ(必ずMAXまで水を入れる!)
タンクの水がなくなり、水滴ランプが点灯したら、スチームダイヤルを一度「O(閉じる)」にします。
タンクを外し、中を軽く水ですすいでから、今度は「水だけ」をMAXの線まで満タンに入れて本体に戻します。
再びスチームダイヤルを「I(開く)」に回すと、一気にすすぎのお湯が出ます。水がなくなってランプが消えれば、ダイヤルを閉じて作業完了です。
機種や内部のセンサー状態によっては、すすぎ(ステップ4)を2回要求されることがあります。その場合も慌てず、もう一度タンクをMAXにしてダイヤルを開いてあげてください。
【警告】市販の「クエン酸」で代用してはいけない物理的理由
「デロンギ純正の除石灰剤って高いから、100円ショップのクエン酸で代用できないかな?」
そう考える方は非常に多いのですが、コーヒーの専門家として「クエン酸の代用は絶対にNG」と強く警告させていただきます。
市販の粉末クエン酸は、濃度を自分で調整しなければなりません。
もし濃度が濃すぎた場合、マグニフィカSの内部で圧力を保っている「繊細なゴムパッキン(Oリングなど)」を化学的に溶かしてしまい、マシン内部で致命的な水漏れや故障を引き起こします。
デロンギ純正の除石灰剤(乳酸ベース)は、マシンの金属やゴム部品を一切傷つけず、石灰だけを安全に溶かすように完璧な濃度で調合されています。
数千円の除石灰剤をケチって、数万円の修理代を払うことにならないよう、必ず純正品を使用してくださいね。ご自身のマシンを長く愛するための、これは必要経費です。
まとめ:水を満タンにすれば、必ずランプは消えます
終わらない石灰除去プログラムの無限ループは、マシンの故障ではなく「すすぎの水が足りない」というだけの非常にシンプルな原因で起こります。
慌ててコンセントを抜いたりせず、深呼吸して「水タンクをMAXまで満たす」という手順を行ってみてください。赤いランプが消えて緑色に戻った時の安堵感は、何物にも代えがたいですよね。トラブルを乗り越えて、また明日から極上のコーヒーを楽しんでくださいね。
- 電源はそのままにし、水タンクを外して「MAX」まで水を入れる
- スチームダイヤルを開き、お湯を出してすすぎを完了させる(ランプが消える)
- 次回のために、純正の除石灰剤(DLSC500)のストックを確認しておく
