


- 粉が落ちる原因:豆を挽く時の「摩擦」で静電気が発生し、粉が反発してマシンの内部に飛び散ります。
- 故障ではありません:全自動マシンの構造上、ユニットの周囲に多少の粉が落ちるのは正常な状態です。
- 静電気対策の裏技:マシンの内部を「固く絞った濡れ布巾」でサッと拭くと、静電気が逃げて粉が飛び散りにくくなります。
- 粉投入口の掃除:上部の「粉用投入口(フタ付きの穴)」の周囲に付いた粉は、乾いたブラシで下に落としましょう。
- 結論:月に1回、抽出ユニットを洗うついでに内部を拭くだけで、驚くほど綺麗な状態を保てますよ。

注)上記イラストの製品形状は実機とは異なります。【Project 369】
なぜ散らかる? 内部に粉が落ちる「物理的な理由」
マグニフィカSの右側の扉を開けた時や、カス受けトレイを引き出した時に、マシンの底にバラバラと落ちている乾燥したコーヒーの粉。
「抽出ユニットにちゃんと入らずに漏れているのでは?」と不安になりますが、これにはコーヒー豆ならではの物理的な理由があります。
グラインダーの「摩擦」が静電気を生む
コーヒー豆をグラインダー(ミル)の金属刃で高速で粉砕する際、豆と刃の間で激しい「摩擦」が起きます。下敷きで髪の毛をこすると静電気が起きるのと同じように、この摩擦によってコーヒーの粉は強い静電気を帯びてしまいます。
静電気を帯びた粉同士は磁石の同じ極のように反発し合い、抽出ユニットに向かって落ちていく途中でフワッと空中に舞い上がってしまいます。
その結果、ユニットの枠に収まりきらなかった微細な粉が、マシンの内部や底にパラパラと降り積もっていくのです。
冬場の「乾燥」と「深煎り豆」は特に散らかりやすい
この静電気による粉の飛び散りは、環境によってひどくなることがあります。
まず、空気が乾燥している冬場は静電気が逃げにくいため、特に粉が舞いやすくなります。
また、エスプレッソによく使われる「深煎り(黒っぽくテカテカした豆)」のコーヒー豆は、焙煎によって水分が完全に抜けてスナック菓子のように軽くなっているため、静電気の影響を受けてさらに遠くまでフワフワと飛んでいってしまいます。
【対策】マシンの内部を清潔に保つ「静電気逃がし」の裏技
全自動マシンの構造上、粉が落ちるのを「ゼロ」にすることは物理的に不可能です。しかし、月に1回の簡単なお手入れの際に、以下の裏技を行うことで、粉の散らかりを劇的に減らすことができます。
「固く絞った濡れ布巾」で内部をサッと拭く
月に1回、マシンの電源を切って抽出ユニットを取り出して水洗いする際、マシンの内部(ユニットが収まっていた空洞部分)のお手入れも一緒に行いましょう。
用意するのは「固く絞った濡れ布巾(またはウェットティッシュ)」です。
マシンの底に落ちている粉を布巾でサッと拭き取ると同時に、マシンの内側のプラスチックの壁を、濡れ布巾で優しく撫でるように拭いてあげてください。
水気を含ませることで、プラスチックの表面に溜まっていた静電気がスッと逃げて(放電して)いきます。壁が静電気を持たなくなるため、次にコーヒーを挽いた時に粉が壁に吸い寄せられたり、空中にフワフワ舞ったりするのを防ぐことができるのです。
※注意:内部の奥にある電子部品やギアの隙間には、水滴が垂れないように必ず「固く」絞った布巾を使ってください。
粉投入口の「ブラシ掃除」でポロポロ落ちを防ぐ
もう一つの散らかりポイントが、マシンの上部にある「粉用の投入口(小さなフタが付いている穴)」です。
この穴の側面には、過去に挽いた粉が静電気で張り付いていることがよくあります。これがマシンの振動で後からパラパラとトレイに落ちてくるのです。
100円ショップで売っているような「毛先の柔らかい小さなブラシ(絵筆や化粧筆でもOK)」を使って、この投入口の内側をササッと撫でて、張り付いている粉をマシンの下(抽出ユニット側)に払い落としてあげましょう。これだけで、後から粉が落ちてくるストレスが激減しますよ。
【安心してください】少しの粉落ちは「健康な証拠」です
マグニフィカSをはじめとするデロンギの全自動マシンは、抽出ユニットがダイナミックに上下に動き、強い圧力をかけてコーヒーを絞り出すという、非常に本格的な物理機構を備えています。
これだけ激しい動きをマシンの内部で自動で行っているのですから、粉が少し周囲にこぼれてしまうのは、機械が健康に力強く働いている証拠でもあります。
「漏れているから壊れた」と心配する必要は全くありません。
「月に1回、ユニットを洗うついでに、掃除機で底の粉を吸って、濡れ布巾で壁を拭く」
この簡単なルーティンさえ覚えておけば、マシンは常に清潔に保たれ、キッチンに粉が散らかることもなくなります。神経質になりすぎず、おおらかな気持ちでイタリア生まれの頼もしい相棒と付き合っていってくださいね。
まとめ:静電気のイタズラは、濡れ布巾で解決します
マシンの奥に粉が落ちているのを見ると「掃除が面倒だな」と感じるかもしれませんが、それは豆をその都度ガリガリと挽いて、極上の香りを引き出している全自動マシンならではの勲章のようなものです。
乾燥や深煎り豆による静電気のイタズラは、固く絞った濡れ布巾で内部をサッと拭き上げるだけで劇的に改善します。月に1回のリセット時間でマシンをピカピカにして、また明日から美味しいコーヒーを抽出してもらってくださいね。
- 粉がマシンの内部に落ちるのは「静電気」による正常な現象だと理解する
- 月に1回、抽出ユニットを外した際に、内部を「固く絞った布巾」で拭いて放電させる
- 上部の粉投入口の周りについた粉は、乾いた柔らかいブラシで落としておく
