私の「コーヒーの原点」フレンチプレス
こんにちは、baristaKです。
今でこそ、様々なコーヒー器具の魅力に取り憑かれていますが、私が「コーヒーってこんなに美味しいんだ!」と衝撃を受け、この世界に足を踏み入れる原点となった一杯があります。
それが、フレンチプレスで淹れたコーヒーでした。
たまたま立ち寄ったカフェで飲んだその一杯は、豆の個性がダイレクトに伝わり、コーヒー由来のオイルが口の中で豊かに広がる、それまでの私のコーヒーの認識を覆すものでした。
ただ、フレンチプレスは「微粉(びふん)」がカップに混ざりやすく、その独特の舌触りから、正直スキキライが分かれる抽出方法でもあります。
今回は、私がコーヒーに目覚めた頃から愛用している、少し年季の入った廉価な道具を使って、フレンチプレスの手軽で美味しい淹れ方を紹介します。
この記事を読めば、初心者の方でも簡単に、フレンチプレスの魅力を最大限に引き出すコツが分かります。
実際の淹れ方を動画で解説!
まずは、実際の淹れ方の流れを動画でご覧ください。使っている道具は本当に基本的なものばかりです。
フレンチプレスの魅力(メリット・デメリット)

【画像:Project 369】
なぜ私がフレンチプレスに魅了されたのか。その特徴を、良い点と少し注意が必要な点に分けて解説します。
メリット:豆本来の味とオイルを丸ごと楽しむ
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豆本来の味をしっかり楽しめる ペーパーフィルターを通さないため、コーヒー豆が持つ個性や風味がダイレクトに抽出されます。
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油分(コーヒーオイル)の風味が豊か コーヒー豆に含まれる油分(コーヒーオイル)は、風味や口当たりを豊かにする大切な要素です。フレンチプレスは、このオイルをほぼそのまま抽出できるため、まろやかでリッチな味わいになります。
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手順が簡単で、初心者でも取り組みやすい 「お湯を注いで4分待つ」というシンプルな手順が基本なので、ドリップのように難しい「淹れる技術」を必要としません。誰でも安定した味を再現しやすいのが魅力です。
デメリット:独特の「微粉」と舌触り
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微粉が混ざりやすい 金属フィルターで濾(こ)すため、ペーパーフィルターでは取り除かれるような非常に細かいコーヒーの粉(微粉)が、どうしてもカップに入りやすくなります。
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舌触りが良くないと感じる人も この微粉が、人によっては「ザラつき」や「雑味」と感じられ、スキキライが分かれる原因にもなります。
しかし、この微粉対策さえ知っておけば、フレンチプレスは最高のコーヒー器具になります。そのコツも、この後の手順で詳しく解説しますね。
初心者でも簡単!フレンチプレスの使い方・淹れ方(4分抽出)
それでは、動画の内容に沿って、美味しい淹れ方の手順をステップバイステップで見ていきましょう。
準備するもの(1杯分目安)
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コーヒー粉(粗挽き): 12〜13g
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(今回は豆から挽きましたが、もちろん粉で用意した方でもOKです)
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お湯(90〜95℃目安): 160cc
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フレンチプレス器具
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コーヒーカップ
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タイマー(スマホでOK)
ステップ1:器具をお湯で温める

【画像:Project 369】
まずは、フレンチプレス本体と、コーヒーを注ぐカップの両方にお湯(分量外)を注ぎ、器具全体を温めておきます。
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POINT: 器具が冷えていると、抽出中にお湯の温度が急激に下がり、コーヒーの成分がうまく引き出せません。美味しく淹れるための大切な下準備です。
ステップ2:豆を「粗挽き」で挽く

【画像:Project 369】
(粉で用意した方はスキップしてください)
豆を挽きます。フレンチプレスの場合は**「粗挽き(あらびき)」**が基本です。細かく挽きすぎると、微粉が多くなりすぎたり、雑味が出やすくなったりします。
(動画では手挽きミルを置いたまま挽いたので、ちょっと画面が揺れてしまいました💦 やはり電動式は楽で良いですよね 笑)
ステップ3:器具のお湯を捨て、粉を入れる

【画像:Project 369】
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フレンチプレス本体を温めていたお湯を捨てます。(カップのお湯はまだ捨てないでください)
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挽いた粉(13g)をポットに入れます。
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POINT: この時、ポットのふちに粉が付かないようにそっと入れると、後でプランジャー(押し棒)を下げやすくなります。
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ポットを軽くゆすって、粉の表面を平らにならします。
ステップ4:蒸らし(お好みで)

【画像:Project 369】
粉全体が湿る程度に少量のお湯を注ぎ、30秒ほど蒸らします。
この「蒸らし」は、コーヒー豆に含まれるガスを放出し、お湯と粉がしっかり馴染むようにする工程です。
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POINT: フレンチプレスの場合は、この工程をスキップしていきなりお湯を全量注ぐ方法もあります。どちらでも美味しく淹れられますが、私は蒸らしを入れる方が、より豆の風味を引き出せる気がして好きです。お好みで試してみてください。
ステップ5:お湯を注ぎ、「4分」待つ

【画像:Project 369】
蒸らしが終わったら、残りのお湯(トータルで160ccになるように)を注ぎます。
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お湯を注ぎ終えたら、タイマーを**「4分」**でスタートします。
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蓋をして、プランジャー(押し棒)を**「湯面ギリギリ」**まで下げます。
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POINT: プランジャーを湯面まで下げることで、粉全体がお湯に浸かり、フタの役割もしてくれます。
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あとは、静かに4分間待ちます。(動画では「静止画ではありません」とツッコミを入れたくなるくらい、じっと待つ時間です)
ステップ6:カップのお湯を捨て、プランジャーを「ゆーっくり」押し下げる

【画像:Project 369】
4分経過したら、いよいよ抽出です。
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コーヒーカップを温めていたお湯を捨てます。
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フレンチプレスのプランジャー(押し棒)を、**「ゆーっくり」**と押し下げていきます。
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超重要POINT(微粉対策①): 絶対に勢いよく押さないでください! 勢いよく押すと、粉がフィルターの隙間を通り抜けてしまい、微粉だらけのコーヒーになってしまいます。 「押しながら少し抵抗があるかな?」くらいの優しい力で、焦らずゆっくりと下げていきましょう。
ステップ7:カップに注いで、出来上がり

【画像:Project 369】
プランジャーを一番下まで押し切ったら、カップに注ぎます。
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超重要POINT(微粉対策②): カップに注ぎ切らないでください。 ポットの底には、どうしても微粉が溜まっています。 「もったいないな」と思うかもしれませんが、最後を少し(1cm程度)残すくらいが、カップに入る微粉を最小限に抑え、クリアな味わいを楽しむための最大のコツです。
これで、フレンチプレス特有のコーヒーオイルが輝く、美味しいコーヒーの出来上がりです。
まとめ:フレンチプレスで豊かなコーヒータイムを
今回は、私のコーヒーの原点であるフレンチプレスの淹れ方をご紹介しました。
美味しいフレンチプレスのコツ(微粉対策)
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豆は**「粗挽き」**を使う
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抽出時間は**「4分」**が目安
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プランジャーは**「ゆーっくり」**押し下げる
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カップには**「最後まで注ぎ切らない」**
手順はとてもシンプルですが、ドリップとは全く違う「豆の個性を丸ごと味わう」体験ができます。
ぜひ、この週末にでも、フレンチプレスで淹れたコーヒーを片手に、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。